エレノワいわく、
「イメージは中に作る」
最初ボクは、石ころや骨のかけらを集めて、地面に並べてボクがやりたいことを考えていたんだ。
毎日少しずつ、あーかな、こーかなと、見ては考え、考えては並び替えて想像してた。
それをしながら「明日はこうする」「お月様がひと回りしたらこうなる」「こんどの冬が過ぎたら…」って繰り返してると、確かになりたい自分になれる気がしてきた。
石ころと石ころの間を「けんけんパッ」とジャンプしながらグルグル何回もいったりきたりするのは、けっこう楽しかったしね。
それぞれの石ころのところで
「今どんな気持ち? 誰と遊んでる? どんな音がする? 何の匂い?」
って感じながらね。
でも、エレノワは、
「外のイメージはすぐいらなくなる」
っていうんだ。
そうか、外のは固まっちゃうんだ。
中なら、いつでも自由にどんどん変えられる。
いろんな知らなかったペンギンに出会ったり、「もっと深く潜れる泳法」を見つけたらその新しい腕前を活かせるように変えていったり…
エレノワ:「外のはすぐ飽きる」
うん、そう言われたとたんに外のはつまらなくなっちゃった。